【失敗しないクマ取り選び】「クマ取り・目の下のたるみ取り」の方法を医師が徹底解説
「クマで老けて見えるようになって落ち込む」「クマのせいで疲れて見える」という悩みをお持ちの方は、クマ取りの方法をネットで検索したことがあるのではないでしょうか。
しかし検索結果は大手美容クリニックの広告ばかりで、サイトのビフォーアフター写真はわずかであることが多く「本当にクマが取れるの?」と疑問を抱きます。
特にSNSではクマ取りの治療に脱脂(目の下の飛び出ている眼窩脂肪を取る方法)しか選択しない医師が多いですが、クマは人それぞれ異なり、脱脂だけでは限界がある方が多くいるのが事実です。
この記事では、クマの状態に合った治療法とその特徴、メリット・デメリットを紹介します。
クマ治療で「失敗したくない」「後悔したくない」という方は、ぜひ最後までお読みください。
Why?
なぜクマができるの?
なぜクマができるのか、まずはクマができる部分(目の下)の構造から解説します。
目の下は皮膚側から順に、眼輪筋(目を閉じる筋肉)、眼窩隔膜(目を出血や感染、炎症から守る壁のような構造物)、眼窩脂肪という構造になっています。
そしてクマができる要因は、大きく分けると「凹凸による影」と「色味」の2つがあります。
凹凸による影
加齢による影響や紫外線のダメージによって眼窩隔膜がゆるむと、眼窩脂肪が飛び出し膨らみができることがあります。
また加齢により眼窩脂肪がしぼんだり骨が萎縮したりすると、目の下が凹みます。
これらの理由で目の下に凹凸が起きると影ができるため、クマが目立つのです。
生まれつき眼窩の凹みが強い方、目がぱっちりしているいわゆる“出目”の方も、目の下の影が濃くなるためクマが目立つケースがあります。
色味
加齢や摩擦による影響で目の下の皮膚や眼輪筋が薄くなると、茶色い色素沈着や血行不良による青みが目立つようになります。
上記2つにどのような治療法があるのか解説いたします。
remove shadows
凸凹を治して影をなくす
凸凹によってできる影のクマは、凸凹を治す施術をします。
凸凹を治すには大きく分けて3つの方法があります。
膨らみを取る脱脂
凹みを埋める脂肪注入やヒアルロン注入、PRP/FGFなどの成長因子注入
膨らみの原因である眼窩脂肪を、凹みに移動するハムラ法や裏ハムラ法
それぞれ詳しく解説します。
脱脂
脱脂は下まぶたの結膜(あっかんべをしたときに見える部位)を切開し、眼窩脂肪を取り除く方法です。
眼窩脂肪を取り除くことで、目の下の膨らみが解消するため影が薄くなります。
脱脂のメリット
他の施術と比較すると非常に簡単な方法であるため、手術時間とダウンタイムが短いのがメリットです。
加えて脱脂のみであれば、比較的安い価格で施術が受けられます。
脱脂は若くて肌にハリがある方、目の下の凹みが目立たない方におすすめできる施術方法です。
脱脂のデメリット
脂肪を取り除くだけのため皮膚があまることがあり、たるみやシワが増える原因になります。
皮膚にハリがある若い方は、脱脂のみでもたるみやシワが生じにくいですが、中高年の方は皮膚のハリが弱いため、脱脂により目の下のボリュームが減るとシワが目立ってしまうことがデメリットです。
そのため中高年の方で脱脂のみを希望される方には、施術の際に取り除く脂肪の量は控えめにするよう意識します。
若い方も中高年の方と同様、脂肪を取りすぎると目の下が凹んでしまい、クマが悪化するリスクもあります。
しかも「施術して数年〜10年後に目の上が凹んでしまった」というケースが最近では見受けられています。
脱脂により眼窩脂肪の総量が減ることで、眼球まわりの組織が分散し、目の上が凹んでしまうものと考えられます。
一度取り除いた眼窩脂肪は元に戻せないため、凹んでしまった場合は脂肪注入またはヒアルロン酸注入で修正を試みなければなりません。
脱脂術は適応がとても限られている施術であり「簡単」「ダウンタイムが少ない」「安い」という魅力だけにとらわれて、適応でないの脱脂術にを受けてしまうと、思わぬ合併症を引き起こすリスクがあります。
脂肪・ヒアルロン酸注入
目の下の凹んでいる部分に、施術を受けられる方自身の脂肪を注入、またはヒアルロン酸を注入することで、凹みを埋めてボリュームアップをはかります。
脂肪の採取部位は、主に太ももから採取することが多いです。
注入する箇所は凹んでいる部分、主に涙袋の下側、眼窩縁(眼窩の輪郭部分)、ゴルゴライン(目頭のあたりから頬の中央に沿って斜め下方に入るシワの線)になります。
脂肪注入・ヒアルロン酸注入のメリット
老け顔に見える眼窩縁やゴルゴラインの凹みを埋めることで、若く見えるようになります。
そして皮膚にハリを持たせることで厚みが出て、青クマや茶クマなどの色グマにも効果があるのが特徴です。
脂肪注入の際は採取した脂肪をそのまま注入するのではなく、専用の医療機器にかけて注入に適した脂肪にします。
注入する脂肪にはコンデンスとナノリッチの2種類があります。
コンデンスは採取した脂肪を遠心分離することで、原型に近い脂肪となるため、ボリュームを補充するのに適しています。
凹みや溝、たるみを改善するために使用されます。
ナノリッチは採取した脂肪を遠心分離して純度をあげた後、さらに細かく砕くため、滑らかなクリーム状であるのが特徴です。
細かい箇所や小さなシワを改善するのに適しています。
幹細胞を多く含んでおり、周りの細胞に良い働きかけをしますので、アンチエイジング効果も期待できます。
脂肪注入のメリット
ご自身の脂肪を注入するため、感染症やアレルギーのリスクが比較的小さいメリットがあります。
ヒアルロン酸よりも定着がよく、1年後の生着率は40〜80%と言われています。
脂肪注入のデメリット
皮膚の浅いところに脂肪を多く入れてしまうと、しこりとなって皮膚がボコついたり、目の膨らみが大きくなりかえってクマが悪化することがあります。
脂肪の定着率の幅が大きく、時間が経過してからどれくらい定着するのかを正確に予測することが難しくなります。
施術する医師は、脂肪を注入する部位と量には十分注意が必要であり、脱脂やハムラ法と併用する場合には、それらの施術による出血や腫れを最小限に抑えることも重要です。
出血や腫れを抑えることで血流が保たれ、注入脂肪に栄養が行き渡るため、定着が良くなります。
クマ取りで失敗しないためには、経験豊富で実績のある専門医にてクマ治療を行うことが大切です。
ヒアルロン酸注入のメリット
ヒアルロン酸注入は脂肪注入よりも金額が安いです。
脂肪注入のように身体から脂肪を採取しなくてよいため、身体への負担がかかりません。
脂肪注入よりも細い管で注入するため、目元の腫れが少なく、ダウンタイムもほとんどないのが特徴です。
ヒアルロン酸注入のデメリット
ヒアルロン酸注入の効果は1年〜1年半と短い期間しか持続しないため、効果を延長させたい場合には繰り返し注入する必要があります。
また血管の中にヒアルロン酸が詰まると組織に栄養がいかなくなり、皮膚の壊死、かなり稀ですが失明が起きることもあります。
この合併症は1,000人に1人起きるかどうかのごく稀なものですが、起きてしまうと非常に危険です。
医師は血管閉塞が起きた時の対応を心得ているはずですが、施術を受ける方は万が一の事もあることを念頭に置いた上で、治療を受ける必要があります。
Hamura Method
ハムラ法
目の下の凹みのあたりに眼窩脂肪を移動して固定し、凸凹を解消する治療法です。
皮膚からアプローチする表ハムラ法と、結膜からアプローチする裏ハムラ法の2種類があります。
ハムラ法・裏ハムラ法は、脱脂のデメリットである凹みやシワ増加、脂肪注入のデメリットであるシコリのリスクなどをすべてカバーできる治療法です。
しかしハムラ法・裏ハムラ法は難易度が高く、慣れている医師はかなり限られているため、多くのドクターは脱脂あるいは脂肪注入を組み合わせた治療法を好みます。
Point
皮膚切除:皮膚も一緒に取ってたるみ改善
皮膚切除は下まつげの下を切開し、余分な脂肪と皮膚を除去するクマの治療法です。
中高年の方は、皮膚のたるみの影響が強くなるため、脂肪や凹みの施術だけでなく「皮膚も一緒に取り除く」という施術も加えることがあります。
まつ毛の2mmほど下の皮膚を数mm切除し、同時に脱脂やハムラ法で脂肪を移動することで、目の下のたるみと凸凹を解消します。
傷跡は1〜3ヶ月ほどで薄くなっていき、ほとんど見えなくなっていきます。
「傷跡が残るのが怖い」と悩む方もいますが、まぶたの傷は他の部位の皮膚と比べて傷が治りやすく、まつ毛に隠れるため非常に目立ちにくいです。
PRP/FGF
再生医療「PRP」「FGF」
「PRP」「FGF」とは、昨今話題となっている「再生医療」の一種です。
PRPとは施術を受けられる方の血液から抽出した「多血小板血漿(PRP)」を、傷んでいる細胞や組織に注射して再生する方法です。
FGFというのは上記の「タンパク質バージョン」といったところで、線維芽細胞増殖因子というタンパク質を利用した再生医療です。
線維芽細胞とはいわゆる肌細胞のことで、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸の生成とメンテナンスを行います。
PRP療法、FGF療法のメリット
細胞とタンパク質の増生と再生を促し、皮膚のハリ効果や目の下の凹み、色クマへの効果が期待できます。
PRP療法は脂肪注入と併用すると、PRP療法の血管新生作用により脂肪の定着率向上が期待できるという報告もあります。
PRP療法は施術を受けられる方の血液を採取するため、感染症やアレルギーのリスクが起こりにくいといわれています。
PRP療法、FGF療法のデメリット
線維芽細胞の増生が過剰に起こってしまった場合、しこりとして残る可能性があります。
その場合、ステロイドを局所注射し消退させる、もしくは脱脂術と同じように瞼の裏側からアプローチし、しこりを取り除くことも考慮しなければなりません。
適切な量を注射すればしこりとなるリスクは抑えられますが、医師の技術に左右されるため、実績と信頼のある医師を選ぶことが重要です。
summary
【失敗しないクマ取り選び】まとめ
クマ取りの施術は複数あるため、一人ひとりの目の下の状態に合わせて必要な施術と不必要な施術を的確に判断し、組み合わせた治療法も提案できる医師の施術を受けることが大切です。
クマ取りのメニューが少ない美容クリニックで施術を受けると、後から後悔するかもしれません。
eクリニックは経験豊富で高い技術力を誇る医師が、一人ひとりに合った治療法を提案し施術しているため、後悔しないクマ治療が実現できます。
施術前には丁寧なカウンセリングを行い、万全なアフターフォローもしているので安心して施術を受けられます。
クマ取りを考えている方は、ぜひeクリニックへご相談ください。